不用品の処分にかかるコストを節約するために、無料の回収業者への依頼を考える方もいるでしょう。しかし、悪質な業者に依頼してしまうと、最終的に料金を請求されたり、違法行為に加担したりするおそれがあります。不用品回収にはお金がかかるのが基本です。以上を踏まえて、健全な業者を見分ける方法を学びましょう。今回は不用品の処分を検討中の方のため、無料をうたう業者の危険性を解説します。以上を踏まえて、悪質な業者に引っかからないためのポイントをまとめました。
無料の不用品回収業者でトラブルにつながるケースがある
無料をうたう不用品回収業者の利用には、注意が必要な業者もいるのが実情です。不法投棄や料金請求などをめぐり、トラブルになる場合があります。そうしたリスクについて、以下で詳細を見ていきましょう。
不法投棄のような違法行為をしている可能性があるから
無料での不用品回収をうたう業者には、違法行為をするケースがあります。利用するとトラブルになったり、違法行為に加担してしまったりするかもしれません。主に注意すべきなのが不法投棄と不法輸出です。
たとえばさまざまな住人から引き取った不用品を、不法投棄する業者がいます。無料で不用品を回収する業者は、それらをリサイクル業者に売って収益を上げます。売れない不用品には正規の処分が必要ですが、一部業者はそれを経ずに不法投棄します。
次に注意すべきなのは不法輸出です。この場合は法律に違反したり、正当な手続きを通さずして、海外に不用品を輸出したりします。たとえば、日本製品を海外に輸出して、高値取引で儲ける一部業者もいるのです。利用者は知らないうちに、こうした違法行為に加担してしまうことがあります。このような背景から、無料で不用品回収をする業者を利用する場合、公式サイトの情報から信頼できるか見極めましょう。
無料をうたいながら料金を請求するケースも
無料での不用品回収を宣伝しながら、料金を求める業者もいます。たとえば不用品をトラックに積み終えたあとに高額請求を受け、払わざるをえないケースがあるのです。別途処分料がかかることや不用品が重いなどの理由で、あとから料金を求める業者がいます。また支払いを拒否して不用品を取り戻そうとすると、それを拒否して料金請求を続けるケースもあるのです。このように利用者をだます業者には、引っかからないように注意してください。
無料をうたいつつ、あとから料金を請求するのは虚偽告知であり、消費者契約法違反にあたります。この場合、依頼者は消費者契約法4条で契約取消が可能です。同法7条1項によると、取消権は追認可能になったときから1年で時効消滅します。契約から5年経過時も消滅するので、早めの対応が重要です。万が一無料サービスを利用しながら、不当にお金を請求されたときは、弁護士へ相談しつつ早めに対処してください。
業者による不用品回収にはお金がかかる
業者による不用品回収にはさまざまなコストがかかります。そのため無料ではできません。たとえばスタッフの人件費、不用品を積むトラックの移動費、リサイクル家電のような特定の不用品の処分費用などが挙げられます。このような経費を売上でまかなうために、不用品回収業者は料金を請求するのです。
たとえば以下のものは家電リサイクル法により、相応のリサイクル料金が発生します。
・テレビ
・エアコン
・洗濯機・衣類乾燥機
・冷蔵庫・冷凍庫
このように電化製品によっては、処分するだけでまとまった費用がかかるのです。不用品回収業者は、リサイクルによっていらないものをお金に替えます。その利益でビジネスを続けられるのです。以上から不用品回収において、利用者が料金を負担するのは珍しくありません。
悪質な不用品回収業者に引っかからないための対策2つ
悪質な不用品回収業者を利用しないためには、次の2つの対策を心がけてください。ひとつはクリーンな業者とそうでない業者の違いを知ることです。もうひとつは公式サイトの内容を確かめましょう。それがない場合は、法律違反をしているために素性を隠している可能性があります。対策の詳細を、以下でまとめました。
クリーンな業者と悪質な業者の違いを知る
クリーンな業者と悪質な業者の見分け方を覚えてください。クリーンな業者は特定の許可をもらっています。リサイクル料金の回収や、家電リサイクル法で定められた不用品の処理は、役所の認可を得た一般廃棄物処理業者のみができます。つまり健全な業者は、正式な手続きを経て役所から認可を受けているのです。
また不用品回収やリサイクルショップの運営には、古物商許可が必要です。回収したものを再販する場合は、このような手続きをしないといけません。以上の条件を満たしていないと、悪質業者の可能性があります。一方で古物商許可を得たリサイクル業者なら、無料で不用品回収をしていても違法業者とは限りません。役所の認可を受けた一般廃棄物処理業者や、古物商許可を受けた業者なら、健全と判断できるでしょう。
公式サイトの有無や内容を確かめる
健全な業者を見分けるには、公式サイトの有無や内容を確かめてください。ここで回収実績を公表している場合は、悪質業者の可能性が低いといえます。一方で内容が簡素すぎる場合は、信頼性がないと判断しましょう。詳細な情報を見せない場合、やましいことを隠している可能性があるからです。
不用品回収業者によっては、公式サイトを公開しないこともあります。なかには素性を知らせないため、公式サイトをすぐにつぶしてしまう業者もいるのです。健全な業者なら、このようなことはしないでしょう。公式サイトの内容をチェックすれば、業者の信頼性を判断できます。悪質業者に引っかからないために、事前の情報収集に努めましょう。
まとめ
無料での不用品回収を宣伝している業者には注意が必要です。利用すれば、あとから料金を請求されることがあります。業者の不法投棄や不法輸出などで、トラブルに巻き込まれるリスクにも注意してください。このような事態を避けるには、健全な業者の見分け方を知ることです。公式ホームページの内容を確かめ、信頼できる会社に不用品回収を依頼しましょう。
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