遺品整理士の需要は年々高まっています。しかし、仕事内容や給料は意外と知られていません。遺品整理士の年収が知りたいと思っている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、遺品整理士の年収相場をご紹介します。遺品整理士として働くために必要な資格についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
遺品整理士の年収
遺品整理士の年収を正社員・アルバイト・独立開業それぞれご紹介します。
正社員
正社員としての遺品整理士の給料は、月収約17万円～約40万円です。これを年収として考えると、約200万円～約500万円となります。この金額は初任給の相場となっており、勤続年数が増えていくと、年収はどんどん上がっていくでしょう。
アルバイト
アルバイトの遺品整理士の給料は、時給で算出されます。金額は地域によって異なりますが、それぞれの地域の最低賃金より、高い金額に設定されていることが多いでしょう。給料が高めに設定されている理由は、遺品整理士という仕事が特殊なためです。
独立開業
遺品整理業として独立開業をした場合の給料は、ピンキリです。独立した場合、完全に個人で行うこともあれば、エリア展開して行うなど、さまざまなパターンがあります。そのため、独立開業した遺品整理士の年収の幅は広くなっています。独立開業して遺品整理業を行う場合は、受注する仕事の量も給料に大きく影響するでしょう。コンスタントに仕事の受注ができるようになれば、高収入を目指せます。
遺品整理士の仕事内容
つづいて、遺品整理士の仕事内容をみていきましょう。
遺品を仕分ける
まず、遺品を必要なものと不要なものに分けます。金銭的に価値がないものでも、遺族にとっては故人との思い出が詰まった大切なものかもしれません。遺品を仕分ける際は、遺族と相談しながら一つ一つの遺品を慎重に取り扱って仕分けることが重要です。そのほか遺品整理士は、故人の貴重品や大切にしていた物など、見つからないものを探すサポートも行います。
不用品を回収・処分する
遺品の中には、不用品がたくさんあります。不用品の回収や処分も、遺品整理士の重要な仕事です。まだ使える遺品は、売却することもあります。リサイクルできるものなのか、処分するかなどを判断し、それぞれの物に適した方法で回収や処分を行います。
遺品の供養
とくに思い入れのある故人の遺品は、供養やお焚き上げを行って処分します。たとえば、故人が好んで身に付けていた衣服や小物などは、寺院で供養するのがいいでしょう。遺品の供養が可能な寺院と提携していることが多いので、遺品整理士が遺族の代わりに供養を依頼できます。
家財の搬出
家具や家電など、大型の家財を遺族だけで運び出すのは厳しいでしょう。とくに遺族が高齢である場合は、遺品整理士のサポートが必要不可欠です。家財も遺品の一部なので、丁寧に搬出作業を行うことが大切です。業者によっては最後に特殊清掃を行うことがあります。掃除の対象は事故死や孤独死、自殺があった現場です。部屋の清掃は遺族にとって心理的・肉体的負荷が大きく、汚れ・匂いが落ちにくいため大変です。遺品整理士は専用の薬剤を使うため、部屋をきれいな状態にできます。業者によっては、壁や床・畳を張り替えるサービスも行っています。
遺品整理士になるために必要な資格
遺品整理士になるためには、遺品整理士の資格が必要です。この資格は、一般社団法人遺品整理士認定協会から発行されています。資格を取得する方法は、通信講座などを受講して養成講座を受講し、合格するといった流れです。受講から資格認定までの期間の目安は、約1～2ヶ月ほどとなっています。認定証書が発行されると、遺品整理士認定協会への加盟が可能になります。
遺品整理士の資格を取得していなくても、遺品整理の仕事はできます。しかし、資格を取得することで、遺品整理の仕事に必要な知識を所有していることの証明になります。プロとしての信頼も得られるので、今後遺品整理士として仕事をしたいと考えている方は、取得するべき資格だといえるでしょう。遺品整理士は実務経験がない方でも取得可能で、合格率は65％という比較的難易度の低い資格です。高齢化社会の訪れによって、これからますます遺品整理士の仕事の需要は高まるでしょう。遺品整理士を目指している方は、資格を取得し、正しい知識をつけることが大切です。
まとめ
今回は、遺品整理士の年収相場や、仕事の内容、遺品整理士の資格についてご紹介しました。特殊な仕事ではありますが、高齢化や核家族化が進む現代では、ますます需要が高まっていく職業です。平均以上の給料が見込める遺品整理士として働きたい方は、ぜひ資格取得を目指しましょう。
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